長期金利もマイナス、ドイツ銀行まで経営不安で三日天下。円と株を人質にとられ、「逐次拡大」を迫られる。
2016年3月号 BUSINESS [黒田バズーカ3は大外れ]
2月9日正午すぎ、国債市場でどよめきが起きた。10年物国債の利回りがマイナス0.01%と、利回りが初めてゼロ%を割り込み、マイナスに沈んだ。日銀が1月29日にマイナス金利政策に乗り出し、その効果が長期金利にも及んできた。そう言いたいところだが、実態は内外の経済と市場に不安が募り、国債へと資金ラッシュが起こったのだ。異次元の黒田緩和は完全な空回りに終わっている。日銀のマイナス金利政策とは、銀行が日銀に預けている「日銀当座預金」の一部から“手数料”ないし“課徴金”をとることをいう。銀行が日銀に退蔵させているお金をいぶり出し、貸し出しやリスクをとった投資活動に振り向けるのを狙っている。そう説明されるが、最大の狙いが円高の防止にあったのは言うまでもない。円に投資すると“手数料”がかかるので、よほどの円高が見込めなければ、円買いに出ても損をするだけ。「買えない通 ………
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