約8割が「初値割れ」。社数ばかり増えても新興市場の信頼性回復には程遠い。
2016年3月号 BUSINESS [ 「上場ゴール」だらけ市場]
日本郵政グループ3社の親子同時上場などで活気づいた新規公開株(IPO)。グラフを見れば一目瞭然だが、リーマン・ショックによる激減から立ち直り、新規公開会社数は着実に増え続けている。2015年は92社を数え、14年に比べて15社増えた。「今年は100社の大台を超えるだろう」と大手証券関係者は口を揃える。しかし、その内実はお寒い限りである。15年におけるIPO銘柄の騰落率を調査した結果、何と92社のうち73社、実に8割が初値割れしていることが判明した(2月5日終値)。鳴り物入りで上場を果たした日本郵政、ゆうちょ銀行も揃って初値を割っている。ゆうちょ銀行に関しては公開価格すら下回っており、上場来の株主はすべて含み損を抱えている有り様なのだ。下のランキングを御覧じろ。4社に1社が初値の半分以下に下がってしまった。株式上場(もしくは初値がついた日)以来、一度も株価が上がらない ………
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