ここもスポーツ利権の火薬庫。五輪の聖域を侵犯しかけて四面楚歌だが、家元の日本を手駒に失地回復を図る。
2016年3月号 GLOBAL [バッハIOCと衝突]
FIFA(国際サッカー連盟)、IAAF(国際陸上競技連盟)に続き、第三のスポーツ・スキャンダルが炸裂するか――。8月5日の開催日が刻一刻と近づいているブラジルのリオ五輪。競技施設建設の遅れにIOC(国際オリンピック委員会)はハラハラしているようだが、日本の五輪関係者、とりわけ柔道関係者は別の意味で固唾をのんで見守っている。IOC会長トーマス・バッハと、日本から理事を2人送り込んでいる国際柔道連盟(IJF)会長マリウス・ビゼールとの対立が決定的で、関係修復は到底不可能と見られているからだ。柔道の国際的な地位についてはIOCも尊重しているから、競技自体がとりやめになるような事態はなさそうだが、巨額の放映権料、広告収入などが絡む競技だけに、金銭スキャンダルが噴きだすような事態なども十分に考えられる。
ビゼールは88年にルーマニアから亡命、カジノビジネスや葉巻の輸入など ………
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