LIXILが尻隠す「便器リコール」

主力商品サティスの汚水漏れで1万5千台回収。原因も損失概算も「臭いものに蓋」。

2016年7月号 BUSINESS

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「『タンクレス便器(2015年度、2016年度モデル)』をご愛用のお客さまへ大切なお知らせ」――。5月6日、住宅設備大手LIXIL(リクシル)グループのウェブサイトにそんな告知がひっそりと載った。同社のトイレの主力商品「サティス」シリーズで、「便器内部から漏水する可能性があることが判明」したため、対象製品を無償で交換するという内容である。だが、どうもおかしい。告知はウェブサイトのトップページに掲示されているが、縦長のページを下の方までスクロールしないと画面に表示されず、文字も小さくて目立たない。また、主力商品のリコールにもかかわらず、一般株主へのIR(投資家向け広報)もマスコミ向けのプレスリリースも出していない。いかにも世間に知られまいとする魂胆が見え見えなのだ。

トイレの床に汚水が流出

告知の中身を読むと、疑念はさらに深まる。メーカーがリコールを発表する場合、不具合の原因、損 ………

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