「常陰」信託銀に金融庁が鉄槌

ワンマン経営の常陰均・三井住友信托銀行社長に、金融庁が「レッドカード」。メガ・信託大統合の伏線にも。

2016年8月号 BUSINESS [「三井住友」2行並び立たず]

  • はてなブックマークに追加

それは監督官庁による「辞任勧告」にもひとしい報せだった。6月16日、金融庁を訪れた常陰均・三井住友信託銀行社長に対して、三井秀範・検査局長が「当局の所感」をまとめた文書を突きつけたのである。「常陰社長は旧住友信託銀行時代から数えて8年間、大手金融機関では最も長期にわたって経営トップを務めており、その弊害が生じている」今年2月、金融庁は三井住友トラスト・ホールディングス(TH)、三井住友信託銀行(TB)の検査に入った。常陰が受け取った文書は従来の検査結果通知とは別物で、あくまで非公式なものではある。だが、そこには4カ月に及ぶ検査を通じて浮き彫りになった「常陰個人商店」(金融庁幹部)の問題点が縷々(るる)指摘されている。そもそも金融庁は「ガバナンス体制の不備」を懸念しており、検査の狙いも当初からそこに絞られていた。昨年末からは遠藤俊英・監督局長、森信 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。