エルドアン豹変、ロシアに謝罪

英国のEU離脱で欧州に見切り。シリア内戦を泥沼化した過ちを悟り、孤立脱出へ外交急旋回。

2016年8月号 GLOBAL

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が、昨年11月のロシア戦闘機撃墜以来、冷戦状態にあったウラジーミル・プーチン大統領に書簡を送って撃墜を謝罪、関係修復に動き出した。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)でEUの混乱が予想されることやトルコ経済の不振、シリア戦略の行き詰まりなどの情勢変化が背景にある。今年に入りシリアのバッシャール・アサド政権退陣を強硬に主張してきた米国などが立場を和らげてロシアとの関係改善に向かったため、トルコは国際的に孤立していた。その上、クルド人がトルコ国境付近で支配地域を拡大するなど新たな脅威が浮上し、トルコはシリア戦略の抜本的な変更を迫られていた。6月27日、エルドアンがロシアに送った書簡では、昨年11月24日にトルコがシリアとの国境付近でロシアの戦闘機Su-24 を撃墜したことを謝罪しただけでなく「両国関係を正 ………

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