トランプ「張り子の金欠」

組織も感情も「空っぽ」の男。選挙資金も乏しく、自前どころか部外者が返済する。不毛な不人気争い。

2016年8月号 GLOBAL [連載 「混迷」米大統領選 3]

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米大統領選で共和党候補となる不動産王ドナルド・トランプは6月20日、党執行部や家族との確執が噂されていた選対本部長のコーリー・ルワンドウスキを突然解雇、本選を前にすでに陣営の崩壊が始まっていると伝えられている。「崩壊」と言えば、まるでトランプがこれまで強固で素晴らしい選対組織を作り上げてきたかのようだが、譬えて言うなら「張り子の虎」とする方が正しい。強くて怖いと思われていたものが、実は中身が空っぽだったのだ。そう、大統領候補トランプの中身はまさに空洞なのだ。トランプの自慢は予備選で共和党史上最高の票を獲得したことで、確かに1340万票が集まったことは間違いない。だが、候補者が乱立し、トランプへの反感で投票率が上がったのも事実で、得票率でみると過半を超える共和党員がトランプ以外に投票した。トランプの得票率44%はここ数十年に出た共和党大統領候補の ………

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