自公大勝「国民の声」はいつも変

歴史に残るワイマール憲法のもとで、選挙で選ばれたのがヒットラー。いま日本は、その危険水域に近づいている。

2016年8月号 POLITICS [「三権分立」は蜃気楼]

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そうだったのか。やっとわかった。5月16日、衆院予算委員会で安倍晋三首相が「国会のことをもっと勉強したほうがいい。私は立法府の長ですよ」と発言した意味が。二度も繰り返したので「行政府の長」と言い間違えたのかどうか判然としなかった。メディアはどういうわけか軽く囲み記事で触れる程度で「言い間違い」扱いだった。そのうち内閣は議事録から断りも無く削除、やはり言い間違いだったのだと世間は納得していた。

もはや「手品」の域を超え「催眠術」

ところがそうじゃなかったのである。何と言おうと憲法改正の発議に必要な三分の二の改憲勢力を確保した参院選大勝利を手にしたのである。行政府の長はもちろん、堂々たる立法府の長になったのである。これまで立法府の長は衆参両院の議長ということになっていたし、学校でもそう教わった。しかし、議長なんていうものは、すべて安倍首相が事実上決めているのである。それが証拠に ………

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