2016年12月号 BUSINESS
血液製剤の不正製造で厚生労働省から経営の抜本見直しを求められてきた化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)が、厚生労働省に公然と反旗を翻した。追加の行政処分をちらつかせる厚労省に従わず、抜本見直しの答えとして同省がおぜん立てしたアステラス製薬への事業譲渡を破談にしたのだ。一連の不正を受けて厚労省は化血研を過去最長の110日間の業務停止処分としたが、化血研がワクチンを作らなければ必要分がまかなえず、処分は例外だらけの骨抜きに。熊本地震で大変だからと経営陣の刷新も先延ばし。厚労省が抜き打ち検査で新たに見つけたとする日本脳炎ウイルス製法の不正は「とっくに報告済み」と反論された。もはや糸が切れた凧のような化血研の現状は本誌11月号で紹介したばかりだが、唯一合意の芽が残っていたアステラスへの事業譲渡が破談になったことは、薬事行政全体にも大きなダメージを ………
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