2017年2月号 BUSINESS
昨秋、りそなホールディングス(HD)と大和証券グループ本社の持ち株会社統合の噂が金融界を駆け巡った。実現すれば国内最後の金融大再編になるかもしれない。しかし、その行く末には大和証券のドン、鈴木茂晴会長(69)が立ちはだかった。 当初に乗り気だったのは、りそなHDだ。りそなは2003年に公的資金の注入を受けて実質国有化され、傘下のコスモ証券(現岩井コスモ証券)を売却。15年に念願の公的資金完済を果たした後は、グループ内で「証券参入が急務」(幹部)との声が高まっていた。こうした意見に背中を押され、東和浩社長(59)は証券再参入の機会をうかがっていた。公的資金の完済直後には投資信託運用子会社「りそなアセットマネジメント」を設立し、資産運用業を強化した。国内リテール業務のインベストメントチェーンの中で唯一欠けているピースは証券業務。一から始めるには時間がかか ………
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