2017年3月号 DEEP [ディープ・インサイド]
「消費税率引き上げ再々延期」理論を喧伝するため来日した米プリンストン大のクリストファー・シムズ教授が、安倍官邸と接触を試み、財務省が慌てふためく一幕があった。2011年にノーベル経済学賞を受賞したシムズ氏は「超低金利下でデフレを脱するには、増税を封印して財政支出を増やすべし」が持論。面倒なのは、首相の「経済ブレーン」浜田宏一内閣官房参与(米エール大名誉教授)が「シムズ理論」にいたく傾倒している点だ。2月1日、シムズ教授は都内で行った講演で、予想通り政府・日銀が掲げる2%の物価目標を達成するまで消費増税は罷りならんとぶち上げ、討論会に参加した浜田参与が「ドヤ顔」で礼賛したという。講演で何を言おうがかまわないが、事もあろうにシムズ氏は安倍首相との面会を求め、独自の理論を売り込もうとした。これには財務省が猛反発。「シムズ理論の問題点を事細かにリスト ………
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