2017年3月号 連載
多くのメディアが時の権力を監視する役割を充分に果たしていない中で、FACTAを読んでいます。テレビや新聞が報道しない現象を知ることは判断に欠かせない材料です。
安倍総理はトランプ米大統領を再び訪問しました。日本の総理が本当にリスペクトされ、対等な立場を確立するには、熾烈な議論で信頼関係を確立し斬新で格調高い発想を提供しなければなりません。憲法9条の精神を持つ日本人が地球社会のあらゆる対立や紛争を殺戮の一歩手前で抑える諸手段を開発し、「ピース・パワー」というアジア・太平洋諸国の共通関心テーマとして発信できればと考えます。日本には開発のための資金や人類の叡智を活用する技術があります。国益がアジアの安定につながり、「アジア・太平洋ピース・パワー」として国民的な議論がなされることが、日本の閉塞状態打破の手段の一つとなることと思います。
この国の在り方や将来の方向について、各界のリーダーたちが議論の材料を提供するため、オピニオンの誌面を設けられることを期待します。
青山学院名誉理事 飯久保廣嗣