オリンパスに続く「粉飾見逃し」で信用失墜。膨大な訂正監査の臨時収入で危機を乗り切る。
2017年4月号 BUSINESS
新日本監査法人は、東芝の2016年3月期決算で、例年受け取ってきた監査報酬の5倍にもなる53億円もの監査報酬を得ていた。東芝の過去の粉飾決算の「訂正」作業に忙殺されたおかげで、臨時の「ボーナス」を手にできたのだ。粉飾財務諸表という「欠陥商品」を世に送り出しながら、新日本はその訂正によって逆に焼け太りしていた。東芝は、新日本に53億円、新日本と提携している世界4大会計事務所のひとつ、アーンスト・アンド・ヤング(EY)に26億円の、合計79億円の監査報酬を支払った。このうち約30億円が「過年度決算の訂正にかかわる監査業務に対する報酬」である。つまり東芝が粉飾していた過去の決算の訂正作業に関する報酬だ。東芝が例年、新日本に支払う監査報酬は10億円前後なので、いかに破格かがわかるだろう。新日本は長年にわたって東芝の粉飾決算を見抜けず、金融庁から16年1月、21億円余の課 ………
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