山口組の直参組長の収監逃れに、府立医大と京都一の病院が「闇のトライアングル」。暴かれた持ちつ持たれつ。
2017年4月号 DEEP [府立医大の虚偽診断書]
「京都のエスタブリッシュメントとヤクザの闇を断固暴いてみせますよ」捜査当局の幹部は昨年11月、そう豪語した。前者は公立大学の医者、後者は広域暴力団山口組の直参(直系組長)である。組長のために虚偽の意見書や診断書を書いたとして、2月14日に京都府警が強制捜査に乗り出したのは、京都府立医科大(府立医大)だった。医学的見地から診断書の真偽を確認する府の調査委員会は3月9日に初会合を開いた。2月の家宅捜索以降、府警の捜査も精力的に続けられており、全容解明へ向けた動きは活発だ。事件の構図はシンプルである。滋賀県大津市に本部を置く山口組系淡海一家の高山義友希(よしゆき)総長(60)が、恐喝罪で2015年6月、懲役8年の実刑判決が確定したのに、公判中に腎移植を行った府立医大附属病院と、通常の治療を受けていた京都最大の武田病院グループの意見書や診断書をもとに、刑の執行 ………
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