ガス会社から新規事業者への切り替えはわずか0・35%。市場活性化は絵に描いた餅だ。
2017年5月号 BUSINESS
都市ガスの小売りが4月1日に全面自由化され、家庭でも都市ガスを買う会社を自由に選べるようになった。1年前の電力自由化に続き、ガス事業の地域独占体制が崩れる全面自由化時代の幕開けである。しかし、経済産業省が熱心に旗を振っている割に、ガス自由化の盛り上がりは今一つ。電気とガスのセット割引のPR合戦が関西などで始まったが、掛け声倒れが懸念されている。「電力、ガスといったエネルギーの一体的市場が創出されることになる。低廉かつ創造性あふれる多様なサービスの提供を期待する」――。ガス自由化前日の3月31日、世耕弘成経済産業相はこう強調した。ただ、一方で、「新規参入業者が保安体制を整えるのに時間がかかる。自らLNG(液化天然ガス)を調達しなければならないという制約もある。導管網のさらなる拡充やガス調達環境の改善に取り組み、市場競争の活性化を進めたい」とも語った。 ………
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