健保組合が組合員の家族関係や年収を調べるだけで、なぜこんなに費用がかかるのか。
2017年6月号 BUSINESS
公的医療保険を運営する健康保険組合や協会けんぽによる、マイナンバーを使った組合員の家族関係や家族の年収などを調べるための費用は、保険料から支払われ、年間100億円にもなる。厚生労働省が今年1月、健保組合にこの負担を求める通知を出したところ、健康保険組合連合会(本部・東京都港区)は強く抗議し、厚労省が引き下げ交渉を始めた。運用開始は7月に迫っているため、泥縄ぶりに、「きちんと積算根拠を確かめたのか」という指摘が出ている。健保組合などは、マイナンバーを使って、市役所などが保有する加入者とその家族らの情報にアクセスすることができる。住民票を入手して家族関係を確認したり、所得証明を取り寄せて扶養の範囲内で働いているかを確認したりするためだ。厚労省は通知で、このシステムの運営費用のため、運用が始まる7月以降、加入者やその家族ら1人について月に9・87円の予 ………
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