楽天の「救済買収」は近視眼。格安スマホの雄がサブブランドの荒らすMVNOに見切り。
2017年11月号 BUSINESS
9月26日、楽天が格安スマートフォン(スマホ)のフリーテル「買収」を発表した。日本経済新聞やIT系メディアは、格安スマホ事業者の契約数4位の楽天が6位のフリーテルの一部事業を買うことから、700社近くあるMVNO(仮想移動体通信事業者)業界初の大型買収劇とみて「業界再編劇の始まり」と大きく報じた。まるでフリーテルが楽天に吸収されたかのような書きぶりだが、実は端末製造・販売から通信サービスまで全方位で手がけるフリーテルの事業から、データ通信部分だけを切り出して楽天に売却するもの。楽天によると、買収実施後も「FREETEL」ブランドはそのまま継続するとしている。買収額は約5億2千万円とされるが、30億9千万円の負債も楽天が引き継ぐため実質は約36億円の買い物である。フリーテルの契約数は43万弱なので、1ユーザーあたり約8千円で獲得した格好だ。「大量に広告を出すY!モバイル ………
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