大量難民問題でのスー・チー氏に対する欧州の非難は、すでに日本に向けられ始めている。
2017年12月号 GLOBAL
「9月10日ごろ、治安部隊が村に来て若い男を全員連れていった。みんな殺されました。私のいとこ2人も。それぞれ子どもが5、6人いるのに」群馬県館林市で家族と暮らすロヒンギャ男性は声を詰まらせる。孫2人を抱えて逃げ、隣国バングラデシュにたどりついた伯母からの電話で知った。彼も20年前にミャンマーを逃れて以来、農場があるラカイン州の故郷に一度も戻れていない。多くの村が火を付けられて焼かれた。親戚や知人の消息を求め奔走し、在日ミャンマー大使館前の抗議にも参加した。「スー・チーさんには軍を抑える力はない。なぜ日本政府はミャンマー政府に働きかけられないのか」ミャンマー国内では8月下旬以降、数百人のロヒンギャが治安部隊に殺され、60万人以上の難民が発生し、治安部隊によるレイプや村の焼き打ちが行われている――。国連や人権団体の報告で「21世紀最悪の虐殺」(Newsweek誌) ………
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