共産国指導者が宮殿で米大統領を歓待のシュール。2期目の習近平は何を目指す。
2017年12月号 GLOBAL
皇帝然とした振る舞いをいよいよ隠さなくなった――。世界中のチャイナ・ウォッチャーがそう感じたに違いない。11月8日夜、中国の習近平国家主席(兼共産党総書記)が初訪中したドナルド・トランプ米大統領を歓待した晩餐会のことだ。習とトランプは北朝鮮問題や貿易問題など米中間の様々な懸案について話し合ったが、その内容とともにウォッチャーの耳目を引いたのが晩餐会の会場だった。習が選んだのは、お馴染みの人民大会堂でも釣魚台迎賓館でも中南海でもなく、故宮(旧紫禁城)の内廷のなかにある建福宮だったのである。中国政治の中枢である中南海は、かつては紫禁城の一部だった。14年11月にバラク・オバマ前大統領が訪中した際、習は中南海の瀛台に招いて散策しながら会談した。とはいえ、建福宮は清朝の全盛期を築いた第6代皇帝、乾隆帝が詩を吟じ、宝物を収蔵していた場所。格式の高さは瀛台と ………
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