経団連「榊原隠し」トホホの遷座

東レの検査データ隠しで面目丸つぶれ。新会長の「日立・中西」の前倒しで、老兵は去りゆく。

2018年1月号 BUSINESS

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いやしくも「財界総理」の名が泣く――経団連史上、これほど屈辱を味わった現役会長はまずいないだろう。トホホ第1幕――榊原定征(さだゆき)会長(東レ相談役)は11月27日、定例会見で「三菱マテリアルのグループ企業において検査データの改竄が明らかになったことは極めて残念である。日本を代表する大企業で不祥事が続いており、日本の製造業への信頼に影響を及ぼしかねない深刻な事態」と述べ、「危機意識を持ち、初心に戻って信頼を回復していかなければならない」と語った。その午後である。大手町の経団連ビル会長室を、古巣の東レ役員がこっそり訪れた。東レ子会社の東レハイブリッドコード(THC)で検査データ改竄があったことを週刊文春が取材中で、近々記事が出るかもしれませんと予告に来たのだ。文春の質問状に東レは改竄を認めていた。が、榊原にどう対処すべきかを助言した形跡はない。榊原 ………

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