神社本庁は強権の「伏魔殿」

富岡八幡も宇佐神宮も火種は同根。女性蔑視から宮司人事に介入。日本会議の推進役でもある田中・打田コンビの野望。

2018年3月号 COVER STORY [全国8万社支配狙う]

  • はてなブックマークに追加

年内に予定されている改憲発議に来年4月の天皇退位と、神社界にとって節目を迎えた重要な時期に、全国8万の神社を束ねる神社本庁(本庁)が揺らいでいる。昨年10月、本庁は懲戒処分した幹部職員から「処分無効確認訴訟」を起こされ、昨年末には本庁を離れ、単立神社となった富岡八幡宮で凄惨な宮司殺人事件が発生、今年1月、全国八幡神社の総本宮である宇佐神宮で、市民団体が小野崇之宮司の罷免を求める署名活動を開始した。立て続けに起きた三つの出来事は、全く別の様相ながら同根である。ガバナンスなき強権支配体制が生み出した歪み。そこに位置するのは、田中恆清・神社本庁総長と本庁元幹部で政治運動を束ねる打田文博・神道政治連盟(神政連)会長である。

「社家」排除し本庁から天下り

田中・打田体制の歪みとは何か――。全国4万4千社の八幡宮の総本宮、九州国東半島の北西の付け根にある宇佐神宮(大分県宇佐市)から始め ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。