三菱航空機の国有化浮上

MRJ遅延で三菱重工に余力なし。政投銀が買い上げ、国策会社で存続させる経産省プラン。

2018年4月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

“日の丸航空機”の先行きに暗雲が立ちこめている。国内初の民間ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発する三菱重工業の子会社、三菱航空機(愛知県豊山町)を解散させ、国有化するプランが政府内で浮上している。5度の納入延期から事業化を危ぶむ声が上がるMRJは、血税を投じる国家プロジェクトとして存続させることになりそうだ。経済産業省が主導して作成したプランはこうだ。三菱航空機は現在、三菱重工業が64%の株式を持つ筆頭株主。三菱商事とトヨタ自動車が10%ずつ、住友商事と三井物産が5%ずつ保有しているほか、三菱電機や三菱ケミカルなど三菱グループ、日本政策投資銀行が1%をそれぞれ持っている。これを2020年をメドとして政投銀が株式の大半を買い取り、三菱航空機を清算・解散させ、新たに国主導でMRJの製造・販売会社を立ち上げる――という流れだ。政投銀による追加 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。