黒田総裁を支え「出口戦略」をどう描き、ソフトランディングさせるか。それが次期総裁へのパスポートになる!
2018年4月号 BUSINESS
日銀の次期執行部(総裁、副総裁の顔ぶれ)が揃った。政府は黒田東彦総裁(73)の続投と、雨宮正佳理事(62)と若田部昌澄・早稲田大教授(52)の副総裁起用を国会に提示した。「黒田続投」は織り込み済みであり、リフレ派の論客である若田部の起用も岩田規久男副総裁の後継者として名前が挙がっていたから違和感はない。とはいえ、積極的な財政出動を訴えていた本田悦朗スイス大使(前内閣官房参与)の副総裁の目が消えたため、リフレ派の後退感は否めない。雨宮は日銀プロパーの最年長であり、しかも本流の企画担当理事(事実上の金融政策遂行の責任者)だから、順当な昇格といえるだろう。副総裁として内部管理も担当することになり、約4900人の日銀組織を率いる事務方のドンとなる。気の早い話だが、日銀は今回の人事で5年後の黒田総裁の後継者として国際金融に精通した中曽宏(前副総裁)と、金融 ………
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