8700万人のデータ流出で集中砲火。管理不備では済まない。情報収奪と人心操縦による高収益に疑問符がつく。
2018年5月号 BUSINESS [民主主義が歪む情報収奪]
全世界のユーザー数が推計21億人の巨大プラットフォーマー、フェイスブック(FB)が創業14年目で最大の危機を迎えた。本誌が昨年3月号でいち早く報じ、7、8月号でも英ガーディアン紙日曜版の特約記事を掲載したように、データ分析・選挙支援会社のケンブリッジ・アナリティカ(CA)が、調査目的と称してケンブリッジ大学研究者アレクサンダー・コーガンを通じ、約8700万人分の個人データを不正入手。それを2016年の大統領選で人心操縦のツールに流用し、トランプ勝利へと誘導する「民主主義の破壊兵器」となったことが証明されたのが直接の理由だ。澎湃(ほうはい)と「#DeleteFacebook」(FB削除)運動が起きた。ここぞとばかりにテスラCEOから芸能人までFB叩きに走り、FB傘下のワッツアップ共同創業者や機関投資家のカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)の最高投資責任者までそこに加わっ ………
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