待機老人が大勢いると言われるのに増設に議会が待った。既存施設に悪影響の恐れも。
2018年5月号 LIFE
埼玉県議会が特別養護老人ホーム(特養)の2018年度予算に「待った」をかけた。空きベッドが出ているのに造り続けても大丈夫なのか、説明が不十分だという。特養といえば「待機者」が列をなしているのではなかったのか?埼玉県は昨年4月1日現在で特養の待機者が9047人いたという。同時期に空床も702床あったという。なぜ、こんなことが起きるのか。同県のある特養施設長は、待機者についてこう話す。「待機者に声をかけても、もう少し家で頑張ると言われたり、すでに別の施設に入ってたり、安いベッドなら入る、と言われたりするのが現実です」こうした待機者の反応の背景には、3年前の介護保険の改定で、入居費用が「値上げ」されたことがある。大きいのは、一定以上の収入がある人の自己負担が1割から2割に倍増したことだ。また、1千万円以上の預貯金がある人の負担も重くなった。入居の際に通帳のコ ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。