「南北蜜月」「想定外トランプ」「対中急接近」に焦って、体面とパフォーマンスに走れば危い。
2018年5月号 GLOBAL
南北朝鮮の双方から漏れ伝わるのは、4月27日開催の南北首脳会談が大成功で終わることへの強い自信だ。金正恩・朝鮮労働党委員長が元日の「新年の辞」で韓国に対話を呼びかけてからわずか4カ月、南北特使の相互訪問、首脳会談の決定に加え、米朝首脳会談の開催決定、中朝首脳会談と目まぐるしく半島情勢が動いている。非常に短期間のうちに南北朝鮮は対話相手としての相互信頼関係を構築した。南北双方の民族意識は強く、北朝鮮が宥和姿勢を示した途端にたちまち米韓連携が瓦解してしまうのが常なのだ。11年ぶりの南北首脳会談によって金大中、盧武鉉両大統領と金正日総書記の間で謳歌された蜜月関係に戻ることは間違いない。北朝鮮による韓国人観光客の受け入れや経済特区の再操業が確実視され、「平和共存」が強調されることになる。
一方、米朝首脳会談の行方はきわめて不透明である。米朝間では水 ………
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