人手不足を追い風にロボット強国への野望を抱く。日本のお家芸に灯り始めた黄信号。
2018年6月号 BUSINESS
中国では人件費の高騰と、地方から都市部に出稼ぎに来る「農民工」の不足によって、企業が製造ラインの自動化を急激に進めている。この恩恵を受けて、日本のロボット・工作機械業界は我が世の春を謳歌している2017年の日本製産業用ロボットの輸出額は前年比36.2%増の5284億円と過去最高を更新した。中国向け(57.9%増の2275億円)がけん引した。工作機械の17年の受注額も31.6%増の1兆6455億円を記録し、10年ぶりに過去最高を更新したがこれも中国向けが貢献した。だが、ここに大きな「落とし穴」がある。工作機械業界に40年以上かかわり、現在は中国でその関連事業を起業している日本人が断言する。「日本のロボットや工作機械の業界には驕りがある。このままではいずれ中国メーカーに打ち負かされてしまう」
その関係者がそう指摘するのは、日本のロボット、工作機械業界は、中国に輸出攻勢をかけ ………
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