「日本から果実をもぎとる」と息巻くライトハイザー代表と6月にも初協議。トランプ政権の恫喝をかわせるか。
2018年6月号 BUSINESS
米フロリダ州で4月18日に行われた日米首脳会談は、安倍晋三首相がドナルド・トランプ大統領の取引(ディール)の土俵に引きずり込まれた末、新たな閣僚級の通商協議の設置で合意した。しかし、日米の隔たりは大きく、日本の通商政策の暗中模索が続いている。6月にもスタートする新協議とは「自由(free)で公正(fair)かつ互恵的(reciprocal)な貿易取引のための協議」で、頭文字から略称はFFRという。1980年代後半から90年代前半にかけて米国が日本の市場開放を求めたSIIと呼ばれた日米構造協議があり、それを思わせるネーミングだ。ただ、自動車ではFFは前輪駆動、FRは後輪駆動である。二つを足したようなFFRは、日本がFF、米国がFRで、前輪と後輪が目指す方向と協議に臨むスピード感が違う状況を暗示させる。同床異夢で始まるFFRは言い得て妙な略語だろう。FFRは、今秋の中間選挙勝利に向けて迅速 ………
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