財務体質の悪化で「原発断念」は時間の問題。同病憐れむ北海道と北陸、どちらが先か。
2018年7月号 BUSINESS
電力小売りの全面自由化から2年が経過。昨今は「地域独占」の古いしがらみから脱しつつある既存大手電力同士の顧客争奪戦も熱を帯びてきた。そんな中、収益悪化に歯止めが掛からず経営の先行きに赤信号が点滅し始めた会社がある。既存大手電力(沖縄電力を除く)9社中最小規模の北陸電力である。「株主や顧客に迷惑をかけ、大変申し訳ない」。4月25日、決算発表の記者会見を行った北陸電力社長の金井豊(63)は苦渋に満ちた表情でこう語った。2018年3月期の連結最終損益は4億8500万円の赤字。17年3月期の6億2200万円から赤字幅は縮小したが、これは系列会社の利益増などが要因で、電力事業の損益状況を示す単体ベースでは、経常赤字が17年3月期の32億5600万円から18年3月期は56億3千万円へ、最終赤字は18億4800万円から41億9500万へ大幅に悪化しており「信じ難い悲惨な状況」(他の大手電力首脳)。会社 ………
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