2018年7月号 BUSINESS
安倍政権が、現金を使わずクレジットカードや電子マネーで決済する仕組みを整えるため、「官民連携」に本腰を入れ始めた。経済産業省は、現在2割とされる「キャッシュレス決済」の比率を2025年に40%、将来は80%まで引き上げるという新たな目標を掲げ、大手銀行やヤフーなどを加えた協議会を設け、「現金依存社会」の転換を促す目論見だ。政府のこれまでのキャッシュレス決済比率目標は27年に40%。2年間の前倒しが決まった背景には「日本のキャッシュレス決済の整備の遅れに訪日外国人客の不満が大きい」(経産省幹部)との危機感がある。その一方で、性急な目標前倒しは「世耕弘成経産相の得点稼ぎ」との冷笑も。キャッシュレスに弾みが付けば、NTT出身の世耕氏を担ぐ通信業界に恩恵があるからだ。世耕氏の思惑はともあれ、日本が「キャッシュレス後進国」の現実は如何ともし難い。国際金融機関の分 ………
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