とんだ茶番の「RCEP」 アジア欺く「二枚舌交渉」

2018年8月号 DEEP [ディープ・インサイド]

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とんだ茶番劇と言う外ない。7月1日に東京で開かれた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の閣僚会合は、年内合意を目指すことで日中韓やASEANなど16カ国が一致した。世耕弘成経産相は記者会見で「本年末の大筋合意を目指す」と大見得を切ったが、その実現は100%ないだろう。RCEPは毎年のように「年内合意」を掲げるもののことごとく失敗し、全18分野のうち合意しているのはわずか2分野。官邸に近い外交筋は「合意させるわけにいかない」と言い切る。理由は簡単、「米国を怒らせるから」だ。そもそも交渉が難航するのは、自国産業保護のため関税や規制の障壁を少しでも多くしたい中国やインドと、ハイレベルの自由化を求める日本や豪州の利害が対立しているから。そこへトランプ米大統領が登場し、米中「貿易戦争」に突入した。RCEP交渉のヤマ場は米中間選挙の佳境となる11月ごろ。そんなタイミングで多 ………

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