菅義偉がめざす「秀吉の弟」

番記者原稿を使った「永久番頭宣言」は、「ポスト安倍」政局を展望するからこそのカムフラージュに他ならない。

2018年9月号 POLITICS [終身補佐役 「豊臣秀長」]

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ウェブ版「NHK政治マガジン」は、部員約60人を擁するNHK政治部が「テレビだけでは伝えきれない政治の舞台裏や隠れたエピソードなどを毎週水曜日に掲載」するという触れ込みだ。「放送と通信の融合」に向けた試みの一つだが、あくまで本業の片手間らしくお世辞にも読みでのある記事は少ない。その中で7月25日付「菅義偉、彼は何を狙うのか」は珍しく政界通の裏読みを刺激した。大筋は菅官房長官担当6年目という最古参番記者の「ヨイショ記事」である。「タフ」「叩き上げ」「まるで修行僧」といった褒め言葉を散りばめ、毎日2回の定例記者会見の多さを「ギネス世界記録に申請すべきだ」と礼賛し失笑を誘う。菅氏が質問にまともに答えず「全く問題ない」「批判は当たらない」と切り捨てて済ます態度は、在任期間が長すぎる弊害でしかない。「強権的」「威圧的」なイメージを和らげるためか、「昼はそば」 ………

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