「メキシコ撃破」で勢いづく米USTR。自動車で負担増2兆円を匂わせ、茂木担当相を追い詰める。
2018年10月号 BUSINESS
北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉で米国がメキシコを押し切って大筋合意し、保護貿易主義的な強硬策をテコに果実を得たドナルド・トランプ大統領は鼻高々である。大統領はカナダとのNAFTA再交渉に続き、日本や中国などとも2国間取引(ディール)で攻め立てる方針だ。11月の中間選挙に向け、大統領の勢いに拍車がかかってきた。「米国の貿易にとって素晴らしい日になった。今回の合意は米国メキシコ通商協定と呼び、NAFTAという名称はやめにする」――。大統領は8月27日、高らかに宣言した。米国、カナダ、メキシコが参加するNAFTAは、民主党のビル・クリントン政権時代の1994年1月に発効した通商協定で、一部例外を除いて域内の関税を段階的に撤廃した。NAFTA発効後、日本の自動車メーカーなど多くの製造業が低賃金のメキシコやカナダに工場を移し、米国向け輸出の生産拠点としている。これについてトラ ………
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