2018年12月号 BUSINESS [インサイド]
安倍首相は10月末、日本の首相として7年ぶりに中国を公式訪問した。北京での習近平国家主席や李克強首相との会談は「近年まれにみる規模」の民間企業トップを同行させ、蜜月をアピールした。日中の企業や公的機関が交わした覚書(MOU)は実に52件。みずほフィナンシャルグループと中国国家開発銀行・工商銀行との業務提携、日立製作所と中国東方電気集団の連携など派手にぶち上げた。だが、MOUの多くは既に合意済みであったり、内容が詰まっていなかったり。中国経済通は「まるでハリボテ」と酷評する。今回の日中首脳会談の影のテーマは「トランプ対策」に他ならない。トランプ政権は、中国に次々に制裁関税を発動し、日本も2国間の関税引き下げ交渉に引きずり込んだ。安倍首相の訪中では「トランプの横暴を恐れた習近平が、日本との関係改善を演出し、米国牽制を試みた」との見方がもっぱら。とはいえ ………
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