経営課題は山積みも、「ぬるま湯出身」新社長は期待薄。「剛腕」の宮永は、いかんせん勘が悪い。
2019年3月号 BUSINESS
三菱重工業は4月1日付で社長の宮永俊一(70)が会長となり、取締役常務執行役員の泉澤清次(61)が社長に昇格する。国産ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の開発遅延や造船事業の巨額損失、原子力発電所プロジェクトの行き詰まりなど、宮永時代の6年間は次々と難題に見舞われた。MRJや原発を巡る懸案は4月からの新体制に引き継がれるが、問題はそれだけではない。世界で広がる火力発電からのダイベストメント(投資の引き揚げ)が同社を直撃。新社長はいきなり崖っ縁に追い詰められる。
「新機軸を打ち出した割には展望が開けていない。無能ではなかったが、勘の悪い経営者だった」。2013年4月から社長として同社を率いた宮永について、ベテランの証券アナリストはこんな辛口の評価を下す。就任時から退任まで宮永には「異例」の形容詞がつきまとった。就任時には「(三菱重工では) ………
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