2019年5月号 BUSINESS [インサイド]
韓国大法院(最高裁)が昨年10月、日本製鉄(旧新日鉄住金)など日本企業に元徴用工への賠償を命じてから半年――。日本政府は、日本企業の資産に被害が出た場合、直ちに報復措置を取ると通告した。そこには、韓国による環太平洋経済連携協定(TPP)加盟申請の拒否や日韓通貨スワップ協定の再開協議の拒否などが含まれる。霞が関からは「露骨すぎると逆効果」と懸念の声が上がるが、首相官邸はどこ吹く風だ。実際、韓国側が賠償協議を拒んだ日本製鉄などに対し、資産の差し押さえを強行したため、首相官邸は各省庁に報復措置リストの作成を命じた。外交筋が注目するのは、韓国が5年近く関心を示してきたTPP加盟の行方だ。TPPからトランプ米政権は離脱したものの、日本とニュージーランドなど11カ国が合意し、このうち6カ国で昨年末に発効した。11カ国合計の国内総生産(GDP)は、世界全体の13%に達してお ………
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