改正放送法が成立し、政権との距離が近いままネットでも同時配信。問われる公共放送。
2019年7月号 BUSINESS
NHKのテレビ番組を放送と同時にいつでもインターネットで見ることができるようにする改正放送法が5月29日成立した。2020年3月にもスマートフォンなどでの視聴が可能となる。視聴者の利便性は増すものの、メディア界ではNHKが巨額の受信料収入を背景に際限なく業務を拡大すれば、民放などを圧迫するとの警戒感が強まる。放送法の仕組みで政治からの圧力を受けやすく、時の政権寄りの傾向が目立つNHK。ネットへの本格進出を機に、「公共放送」として国民の知る権利に応えるという本来の責務を果たせるのかが改めて問われることになる。ネットでの常時同時配信は地上波の「総合」と「Eテレ」の2チャンネルの全ての番組が対象。NHKは来夏の東京五輪での全面実施を念頭に、3月に始まる五輪聖火リレーに間に合うよう準備を進める。
NHKは放送法に基づき1950年に設立された特殊法人。地上波テレビ2波、衛星テ ………
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