「それはあなたの経験が浅いからだ!」と協議は物別れ。茂木経済再生担当相は珍しく「疲れた……」と弱音を吐いた。
2019年7月号 BUSINESS
日米の貿易交渉がいよいよ本格化してきた。5月27日、来日したトランプ米大統領が安倍晋三首相と会談。トランプは冒頭「8月に両国にとって素晴らしいことが発表されると思う」と前のめりの発言をした。しかし、実際の交渉を担う日米閣僚級の協議の場では、両首脳の笑顔と裏腹に、想定以上に厳しい「ガチンコ」が繰り広げられていた。「通商交渉の鬼」と呼ばれる米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表の面目躍如。日本側の代表である茂木敏充経済再生相はタジタジだった。5月25日夕。貿易交渉の閣僚級協議が行われる永田町の合同庁舎8号館は、事務方の緊迫した雰囲気に包まれていた。「茂木大臣が間に合わない……」。この日、茂木は地方で自民党関連の会合に出席する用事があり、東京駅に着くのが遅い時間になる見通しだった。それでも駅からタクシーで庁舎に滑り込み、ライトハイザーを握手で出迎える ………
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