ルノーより恐ろしい「脱兎日産」

第1四半期決算でリストラ策が発表となる見通し。西川社長の求心力がさらに弱くなる。

2019年8月号 BUSINESS

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日産自動車が7月末の第1四半期の決算発表時にリストラの具体策を公表する見通しとなった。身の丈を越えた投資と過度な値引きで販売シェアを追求する拡大戦略が壁にぶつかり、溜まりに溜まった膿を吐き出す。2023年3月期末に中国合弁会社比例連結ベースで、売上高営業利益率6%台(20年3月期は3%の見通し)回復を掲げるが、すでに社内では「達成は無理」(日産幹部)と嘆息が漏れる。日本経済新聞朝刊に日産記事に関する「おわび」が載ったのは5月15日だった。4月19日、20年3月期の世界生産台数が19年3月期見込みに比べ、15%減の約460万台になる見通しだと伝えた。台数換算すると85万台の減産見通しという衝撃的な内容。株式市場は鋭く反応し、日産株は急落した。日産は即座に「事実と全く異なる内容。日経に強く抗議した」と適時開示した。

生産台数100万台減も

実際はどうだったのか。日産は5月の決算発表で前期比1%増 ………

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