トヨタに迫り来る「三つの危機」

「業績好調」報道は眉唾。変調きたす中国市場。秋以降、背筋も凍る危機に見舞われるだろう。

2019年9月号 BUSINESS

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トヨタ自動車は8月2日、2020年3月期の業績予想(米国会計基準)を下方修正し、営業利益が前年を下回りそうだと発表した。一方、20年3月期通期の国内生産台数(予定)を、前期比4%増の333万台と発表したため、大手メディアは「トヨタ好調」の見出しで囃し立てた。しかし、トヨタの業績見通し下方修正は「三つの危機」への焦りがにじむ。秋以降、トヨタをはじめとする日本の自動車メーカーは未曾有の危機に見舞われるかもしれない。

FTが衝撃のレポート

「三つの危機」の一つ目は、10月の消費増税を前にした「駆け込み需要」が全く盛り上がっていないことだ。トヨタは2日の発表で「多目的スポーツ車(SUV)など新型車効果で国内販売が堅調」と強調したが、19年1~6月の国内販売は、前年同期比4.1%増の83万1393台にとどまった。2年ぶりのプラスとはいえ、盛り上がりに欠ける。前回の消費税率引き上げの直前3カ月(14年1~3 ………

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