80年代以降、5人以上が亡くなった放火は10件。うち2件の犯人の境遇は、青葉容疑者とよく似ている。
2019年9月号 DEEP [[社会に潜む悪魔]]
7月18日午前、突然ガソリンがまかれ、火を放たれたアニメ制作会社「京都アニメーション」の第1スタジオは、京都市伏見区の京阪宇治線六地蔵駅近くにある。亡くなった有名アニメーターら35人を悼み、国内外から献花台を訪れる人が絶えない。殺人や現住建造物等放火などの疑いで逮捕状が出ている職業不詳青葉真司容疑者(41)は重いやけどを負い、ヘリコプターで搬送された大阪府内の病院に入院したままだ。容疑者の横顔を追うと、かつて同じような放火殺人事件を起こした男たちと重なり、社会に潜む悪意と危険が浮かび上がる。
捜査関係者によると、青葉容疑者は1978年5月、茨城県常総市で生まれ、両親は離婚し、父親に育てられた。全国紙記者によると、小中学校時代はさいたま市のアパートで、父親と兄、妹と暮らしていた。同級生は「小学校のときは活発で、友達もたくさんいた。『金持ちになりたい』 ………
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