宇宙の覇権かけ米中が「月」争奪戦

トランプ大統領が「宇宙軍」の創設を命じ、平和利用が謳われた宇宙は今や「戦闘領域」と化している。

2019年10月号 LIFE [崖っぷちの「NASA」]

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宇宙がいよいよきな臭くなってきた。米トランプ政権は8月29日、「統合軍」として11番目となる「宇宙統合軍(Space Command)」を発足させた。「統合軍」は地域別、機能別に陸海空などの軍種を超えて編成される組織で、日本をカバーする「インド・太平洋軍」、中東の「中央軍」、北米担当の「北方軍」などのほか、機能別に特殊部隊の「特殊作戦群」、核兵器を担当する「戦略軍」、「サイバー軍」などがある。「宇宙統合軍」の初代司令官にはジョン・レイモンド空軍大将が就任、当初は87人体制でスタートするという。トランプ大統領はすでに陸海空3軍、海兵隊、沿岸警備隊に続く6番目の軍種として「宇宙軍(Space Force)」の創設を命じており、平和利用が謳われた宇宙は今や「戦闘領域(war-fighting domain)」となりつつある。もっとも「宇宙軍」の創設には約1万3千人の人員と、5年間で1兆4千億円を超 ………

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