菅の切り札「小泉」入閣

「進次郎は受けますよ」。菅の耳打ちに首相が食いついた。もっと早くても遅くても成就しない絶妙のタイミングだった。

2019年10月号 POLITICS [「在庫一掃」内閣]

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安倍晋三首相は小泉進次郎環境相が嫌いだ。自民党総裁選で最大の宿敵だった石破茂氏を、2012年、18年と2度も支持した行動は決して許すことができない。「違う意見を抑えつけるのでなく、違う声を強みに生かしてもらいたい」と一強政権の独善体質を批判し、森友・加計学園問題で「疑念を払拭できるのは安倍総理しかいない」と指弾し、選挙戦の街頭演説で「全国に長期政権への飽きが出ている」とあげつらうような1人だけ格好つける言動が我慢ならない。政界の恩人とは言え、父親の小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」を主張して政権の足を引っ張り続けるのも苦々しい。だが何と言っても、肌合いが合わないのだ。

進次郎を担ぐ「キングメーカー」

「どういうつもりなんだろうね、あれ」。パフォーマンス過剰な小泉氏の活動スタイルは、政治家は結果を出さなければならないと考える安倍氏の信条に反する。もちろん自分は経済で結果を出してき ………

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