ブレグジットで型破りな対応を続け、政治家はペテン師、官僚はゾンビになってしまった。
2019年12月号 GLOBAL
欧州連合(EU)からの離脱期限の延長を余儀なくされた英国政府は、総選挙を12月12日に前倒しして実施し、離脱問題で再び国民の審判を仰ぐことになった。ボリス・ジョンソン英首相は今度こそ、有権者は与党保守党に過半数を与えてくれるだろうと期待している。そうなれば、残留派に妥協することなく離脱関連法案を通すことができると。だが現実は甘くない。新たな離脱の期限となった2020年1月末を1カ月半後に控え実施される総選挙は、事実上、離脱の是非を問う2度目の国民投票になる。パーティーや華やかな行事の多い12月に総選挙が実施されるのは1923年以来約100年ぶり。新議会はクリスマスをはさんで召集されることになり、期限までにEUとの間できちんと機能する離脱条件を議論するのは極めて難しいだろう。しかも議会が承認しなければ、新離脱案は発効しない。12月の総選挙の実施は、国家の機関や制度 ………
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