ニコンが辿る「ライカ」の道

カメラの名門が看板事業に大ナタ。おっとり社風がアダとなり、解体論も現実味が増す。

2020年1月号 BUSINESS

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日本の光学技術をけん引してきたニコンの経営が袋小路にはまり込んだ。11月7日に2020年3月期の連結業績を下方修正し、売上高は500億円減の6200億円、純利益は250億円減の170億円に引き下げた。この5年は断続的なリストラ続きで社員の士気は下がりっぱなし。このまま縮小均衡が続けば解体論が現実味を帯びる。

わずか半年で経営方針転換

「市場の成長鈍化、競争環境の激化に対応する有効な手立てを打てず、ニコン全体の収益性が低下し、市場が期待する企業価値を実現できていない」ニコンがこのメッセージを発信したのは16年11月8日。実に今から3年前のことだ。今の幹部にニコンを取り巻く経営環境の説明を求めれば、恐らく同じ答えが返ってくる。この会社は3年間を無駄に過ごした。ニコンは16年11月、当時の中計を取り下げ、「攻めの構造改革」として、映像や半導体装置事業で1千人規模の人員を削減することなどを柱としたリス ………

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