米イラン「諜報合戦」危険水域

硬軟織り交ぜた激しい駆け引きが継続。中東の石油施設への新たな攻撃に要警戒。

2020年1月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

イラクで反政府デモが止まらない。2019年10月に、高い失業率や劣悪な公共サービスに不満を持つ若者らが始めたデモは、瞬く間にイラク各地に波及。拡大するデモ隊と治安部隊との衝突などで12月までに400人以上が死亡した。イラク国会は12月1日、事態打開のため辞意を表明していたアブドルマハディ首相の辞任を認めるなど、政治的な混乱が続いている。デモ隊の怒りの矛先は、イラク政治に大きな影響力を持つ隣国イランに向けられ、11月27日には中部ナジャフのイランの総領事館が放火された。イラクにおける反イラン感情の高まりを受けて、トランプ米政権はここぞとばかりにイランに対する圧力を強めている。12月6日、デヴィッド・シェンカー米中東担当国務次官補は、平和的なデモに対する残忍な弾圧に責任があるとしてイランと関係の深い武装勢力の幹部3人を制裁対象にしたと発表。3人はいずれもイラン革 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。