耳を疑う醜聞が続出してもお咎めなし。「大坪の人事権は首相官邸にあるから口出しできない」(厚労省幹部)。
2020年3月号 POLITICS
「国会の華」とされる予算委員会だが「桜を見る会」やカジノ汚職をめぐる野党の追及は上滑りで、見所に欠ける。委員会室がにわかに色めき立ったのは「渦中の人」が参考人出席した際のことだ。厚生労働省の大坪寛子官房審議官(52)。和泉洋人首相補佐官(66)との昨夏の「京都手つなぎ旅行」を昨年末「文春砲」にスクープされた。予算委で追及を受けたのは2人きりでの京都出張の目的。ご両人は京大iPS細胞研究所の山中伸弥教授に面会し、再生医療の実用化に向けた研究予算を打ち切る方針を告げたという。唐突な通告はノーベル賞受賞者のプライドをいたく傷つけた。「無礼な仕打ちは決して忘れない」。そう周辺に漏らしたという山中氏の怒りは深く、昨秋には全国紙で報じられるところとなった。もとより予算配分は不断の見直しがあって然るべき。「iPS細胞応用研究の行き詰まりは明らか。『山中印』の研 ………
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