親会社である鴻海創業者の覚えはめでたいが力不足は否めず。人材不足で危機継続。
2020年7月号 BUSINESS
債務超過転落の危機から4年。台湾の電子機器受託製造サービス(EMS)大手、鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下で命脈を繋いできたシャープの新社長に副社長の野村勝明(63)の昇格が決まった。鴻海から送り込まれ、孤軍奮闘で「スピード再建」を進めた会長兼社長の戴正呉(68)は会長兼最高経営責任者(CEO)にとどまるが、消去法で選ばれた軽量級社長への不安は消えない。
「鴻海の出資を仰いだ時のように、戴ともう一度しっかりタッグを組むことになった」5月19日、自らの社長就任を発表した電話会見で野村はこう語った。ただ、力説したタッグ相手の戴は会見に不在。経理担当として自身が同時に発表した2020年3月期連結決算も売上高が前の期に比べ5.4%減の2兆2712億円、営業利益が同37・3%減の527億円と期初予想(売上高2兆6500億円、営業利益1千億円)を大きく下回ったうえ、今期の業績予想だけでな ………
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