「過払い金マフィア」にとって弁護士は使い捨ての駒。30億円超の預り金はどこに消えたのか。
2020年8月号 BUSINESS
負債51億円を抱え破産した「東京ミネルヴァ法律事務所」――。東京・新橋にある事務所には段ボール箱がうずたかく積まれ、その脇を事務員が出入りする。残務整理が行われているようだ。ビル1階に回って郵便受けを見ると、事務所名の隣に「Lawyer’s Agent」とある。密接な関係にあるらしい同社の周辺を調べると、破綻劇の背後で蠢いた面々が浮かび上がってくる。「過払い金マフィア」と呼ぶべき武富士OBらの秘密結社がそれだ。広告代理店業などを謳うLawyer’s社で2009年5月から代表取締役を務めたのは千葉巌氏なる人物だった。横浜支社長を最後に、過払い金返還請求の嵐で傾いた武富士をその年に辞めていた。新橋に事務所を構えた千葉氏は立場を180度変える。弁護士らを囲い込み、貸金業者から過払い金をむしり取る商売を始めたのだ。すぐに古巣からは睨まれたらしい。武富士の顧客名簿を使って集客してい ………
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