「香港・台湾」米中対立の最前線に

中国は香港の立法会選挙を延期し、運動家を逮捕。米国は台湾に厚生長官を送り応酬。

2020年9月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

香港国家安全維持法が公布されて1カ月余、香港では9月6日に予定されていた議会=立法会選挙が1年延期された。アメリカと中国は制裁の乱発合戦を演じ、アメリカは仕舞いには1979年の米中国交正常化以来初となる現役閣僚訪台で中国を牽制する“禁じ手”を打った。米中対立は台湾海峡をも巻き込んで持久戦の暑い夏を迎えた。英米を筆頭とする西側諸国の強い反対の中、国家安全維持法は6月30日深夜11時に施行され、翌7月1日の香港返還記念日には香港島の目抜き通りで抗議デモが発生。これを強く取り締まる警察と衝突し370人が逮捕され、10人が国家安全維持法に問われた。その後はコロナ禍の再燃と厳しい取り締まりのため大きな衝突に至ってはいないが、北京と特区政府に対する不満はマグマのように香港の裏路地にまで充満しつつある、市民の無力感とともに。その不満が噴出したのは7月12日、いわゆる民主派が ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。